現役!理学療法士が教える30の腰痛改善法

日本人の80%が経験したことがある腰痛。体の専門家である理学療法士からの視点から、その改善方法をお伝えします。


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変形性膝(ひざ)関節症

変形性膝関節症① 変形性膝(ひざ)関節症とは?

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みなさんは変形性膝(ひざ)関節症という言葉を聞いたことがありますか?専門用語では膝OA(オーエー)とも表します。変形性膝関節症では強い痛みが膝関節に現れてきます。重症になると歩くのが困難になるケースもあります。

もし、これかからあなたが変形性膝関節症と診断されたときにいったいどのように対処すればいいのか、ご説明したいと思います。私の理学療法士の知識と経験があなたのお役に少しでも立てるよう、心を込めて書きますので、どうぞ最後までご覧いただけたら嬉しいです^^

 

変形性膝関節症ってどんな病気?

変形性膝関節症とは膝の軟骨がすり減り、膝関節の変形や炎症、痛みが現れる病気です。 本体、私たちの膝関節の関節面は水分量の豊富な弾力性のある関節軟骨に覆われています。この弾力性のある軟骨は歩いているときの身体の重さや地面からの衝撃を吸収し和らげてくれるクッションのような役割をしています。

しかし、加齢や肥満による膝関節への過度な負担、外傷(半月板損傷や靭帯損傷 等)、過度な衝撃の繰り返しなどにより、膝関節の軟骨がすり減り、膝関節の変形や炎症、痛みが現れてきます。そして時間の経過と共に、膝への負担は蓄積し、関節面には本来無いはずのデコボコや棘が出現することで、膝の痛みはさらに強いものとなります。

また、炎症が起こると膝関節は滑液(膝関節をスムーズに動かくための潤滑油のようなもの)を多く作り出します。この影響により、変形性膝関節症の方は関節水腫(よく言う、膝に水がたまるという状態です)がみられることが大変多いです。

変形性膝関節症の痛みは膝関節の内側に出現することが圧倒的に多く、今この記事をご覧下さっている方も多くが膝の内側に痛みを抱えている方だと思います。

 

変形性膝関節症の治療法(手術とリハビリ)

変形性膝関節症の治療法としては大きく2つに分けられます。

①手術療法

②保存療法(リハビリテーション、装具、物理療法、薬物療法)

では、まず①手術療法からご説明していきたいと思います。

①手術療法

手術療法は保存療法を行っても、十分な効果が現れず、症状が悪化して痛みが強くなり、日常生活に支障をきたすようになった場合、手術療法が検討されます。

<手術の種類>

1、関節鏡視化手術

内視鏡を使用して、関節軟骨や骨のデコボコ(骨棘【こつきょく】や骨のかけらを取ります。内視鏡なので傷は小さく、身体への負担は小さいです。しかし、数年で症状がもどる場合もあり、継続して経過観察が必要となってきます。

2、高位脛骨(けいこつ)骨切り術

脛骨(これはすねの骨です)の膝関節に近い部分を切り、この部分へ人工骨を挿入し、金属で固定します。これにより変形性膝関節症で0脚になっていた膝を矯正することが出来ます。0脚が改善すると、膝の内側ばかりに負担のかかっていたものを改善できるので、膝の内側の痛みの軽減に効果が期待できます。

3、人工関節置換術(じんこうかんせつちかんじゅつ)

変形性膝関節症で変形してデコボコになった膝関節を人工関節と入れ替えます。この手術では痛みの軽減に大きな効果があり、日常生活動作の大幅な改善が期待できます。ただ、手術の後は膝関節が深く曲がらなくなるので正座などの動作は行わないよう指導されます。また、人工関節の寿命が15~20年とされているので、その年数が経過すると再手術を検討しなければなりません。よって、手術を実施する年齢も考えながら検討を進めていく必要があります。

手術についてはメリットもデメリットもあります。主治医と納得のいくまで相談して、どうするか決めることが大切です。

②保存療法(リハビリテーション、装具、物理療法、薬物療法)

保存療法とは手術という治療手段を使わず、リハビリテーション、装具、物理療法、薬物療法を実施して、治療を行っていくことを意味します。

1、リハビリテーション

私たち理学療法士が膝関節の関節可動域訓練や筋力訓練、その他、膝関節に影響を及ぼす部分に対してのアプローチ、膝に負担のかからない日常生活の方法などを訓練・指導します。変形性膝関節症の重症度によって訓練内容は変化します。

2、装具

膝関節のサポーターやテーピング、金属の支柱が入った装具、膝の内側の負担を減らすための足底板、杖などを使用して、膝関節にかかる負担を減らしていきます。

3、物理療法

ホットパクや超音波、マイクロ波、電気などを使用して、痛みのある部位を温めます。温めることで患部の痛みは軽減され、関節も動かしやすくなります。一般的には温める温熱療法を選択する場合が多いですが、患部の炎症状態によっては冷やす場合もあります。 また、冷やすことによる反動で血管を一気に拡張させることを目的として、冷やす場合もあります。症状に応じて内容は変化します。

4、薬物療法

痛み止めの飲み薬や貼り薬、膝関節内へのヒアルロン注射などがあります。炎症症状が強いとき、炎症は落ち着いていて痛みが強いときなど、自分自身の症状に応じて医師と相談しながら、自分自身に合うもの選択していきます。

上記のように変形性膝関節症の治療について大まかにご説明させて頂きました。ただ、これは病院へ通院しないとできない内容になります。 では、自分自身では変形性膝関節症に対して何かできることは無いのでしょうか? 病院への通院は金銭的にも時間的にも大きな負担を強いられます。自分でできる改善方法があれば勉強したいですよね。

次の記事からは自分でできる運動・リハビリ方法についてご説明をさせて頂きます。


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