坐骨神経痛でお悩みの人は大変多いと思います。こちらの腰痛テスト(あなたの腰痛は何タイプ?)で腰椎椎間板ヘルニアタイプや腰部脊柱管狭窄症タイプになった人も坐骨神経痛で悩まされます。まだ腰痛テストをされていない方はテストをしてみて下さいね^^
坐骨神経痛は腰から足にかけて広範囲に痛みとしびれが現れます。何をするにもこの痛みとしびれがつきまとい、本当に苦しいですよね・・・。これから坐骨神経痛と診断されたときにいったいどのように対処すればいいのか、ご説明したいと思います。理学療法士の知識と経験があなたのお役に少しでも立てるよう、心を込めて書きますので、どうぞ最後までご覧いただけたら嬉しいです^^
坐骨神経ってどこの神経?
坐骨神経とはお尻の奥から伸びている神経で、お尻の筋肉の中をかいくぐりながら、足先まで伸びており、長さは1mほどあります。
具体的にご説明すると、腰椎の4・5番目の神経と1~3番目の仙骨の前面から出る神経の束が合わさり、梨状筋(りじょうきん)というお尻にある筋肉の下から大腿の後面を通り、ひざの裏(大腿の下3分の1の高さ)で総腓骨神経と脛骨神経の前後に分かれて伸びています。
また、坐骨神経は皮膚に近い位置を走っているので、動作などの影響が出やすいという特徴を持っています。
坐骨神経痛は病名?
坐骨神経痛とは病名ではなく症状です。例えば、腰椎椎間板ヘルニア(腰椎椎間板ヘルニアのまとめ記事はコチラ)や腰部脊柱管狭窄症(腰部脊柱管狭窄症のまとめ記事がコチラ)などが原因の時は、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症が病名となり、坐骨神経痛はその腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症が原因で引き起こされた症状ということになります。ですが、実際のところは病院へ行くと「坐骨神経痛」という病名(診断名)がつくことが多いのが現状です。
坐骨神経痛とはその名前が示す通り、坐骨神経が圧迫されていることで起こる「神経痛」を総称して坐骨神経痛と呼びます。
坐骨神経痛の症状
坐骨神経痛では痛みとしびれが最大の特徴で、下記の場所に現れます。
・腰
・お尻
・太ももの裏
・ふくらはぎ
・すね
・足先
また、同時に下記のような症状も起こってきます。
・足に力が入りにくい
・足の筋肉の太さに左右差がある
・つまずきが多くなる
・座る姿勢がつらい
・足の感覚が鈍くなる
このような症状が坐骨神経痛ではみられます。今、当記事をご覧下さっている人もこの症状に悩まされていることと思います。
あなたの足の痛みは座骨神経痛?
足の痛みとしびれがある人でも、「この症状は坐骨神経痛なのかしら・・・?」と判断に迷う方は大勢いると思います。そういうときのための検査方法があり、理学療法士はその方法で坐骨神経が圧迫されているかどうか確認しています。
SLRテスト(下肢伸展挙上テスト)
このテストを行うにはお手伝いしてくれる人が必要なので、このテストを行うときはどなたかと一緒に行ってください。
①仰向けに寝ます。このとき、ひざは伸ばした状態です。
②お手伝いしてくれる人に足首を持ってもらい、ゆっくりと天井方向へ持ち上げてもらいましょう。※必ずゆっくり行いましょう。素早く行うと筋肉の痛みや、反射による足の筋肉の収縮が起こり正確に検査ができません。
③ゆっくりと持ち上げて、足の後ろ側にビリッ電気が走ったような痛みが出現した角度で止めて、そこの角度を計ります。
*注意*必ず膝はのばしたままにしてください。床についている方の足も膝を曲げたり浮かせてはいけません。
・痛みの出た角度が35度以下の場合
この角度では坐骨神経は伸ばされていないので、坐骨神経の異常とは判断できません。
・痛みの出た角度が35~70度の場合 ⇒ 坐骨神経痛です
この角度でビリッとした足の裏に電気が走るような痛みが走るようであれば、坐骨神経痛であると考えます。(専門的にご説明すると、第5腰神経・第1仙骨神経・第2仙骨神経の神経根の異常と考えられます。第5腰神経・第1仙骨神経・第2仙骨神経は集合して坐骨神経となります。) *注意*足の裏面の筋肉(ハムストリングス)が硬い人は筋肉のストレッチでの痛みの可能性があります。判断が難しいと思いますので、自己判断せず専門家へ必ず相談してください。
・痛みの出た角度が70度以上の場合
この検査では坐骨神経の異常の特定はできません。
自分の足の痛みが坐骨神経痛なのかわからない人は、どなたかに手伝ってもらってこの「SLRテスト」を行ってみてください。坐骨神経痛は症状が酷くなると歩行が困難になるケースもあります。そうなる前にしっかりと対処ししていかなくてはなりません。そのためには解剖学や運動学に基づいた正しい知識と対処法を学ぶことがかかせません。坐骨神経痛を楽にするために、引き続き、勉強していきましょう!
では、この坐骨神経痛を起こす原因は何なのでしょうか?次の記事で詳しく見ていきましょう。